永井 康 氏 監査役インタビュー

サステナブルな企業成長を支える監査役を目指します。

DAIWA CYCLE株式会社
常勤監査役 永井 康氏

永井 康氏 監査役インタビュー画像

サステナブルな企業成長を支える監査役を目指します。

DAIWA CYCLE株式会社
常勤監査役 永井 康氏

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DAIWA CYCLE株式会社
常勤監査役 永井 康氏
大阪府吹田市出身・神戸市在住
近畿大学 法学部卒業
キャリアサマリー
1987年 日本勧業角丸証券㈱(現:みずほ証券㈱)入社
2001年 アシックス商事㈱入社
2007年 みずほインベスターズ証券㈱(現:みずほ証券㈱)入社
2016年 ㈱大宣システムサービス 常勤監査役就任
2017年 ㈱魁力屋 社外監査役就任(現任)
2020年 ㈱大和(現:DAIWA CYCLE㈱) 常勤監査役就任(現任)

監査役に就任したきっかけ

DAIWA CYCLE㈱の監査役就任経緯につきましては、当社が常勤監査役を登用し、本格的な監査役監査を開始するための求人活動中に、マルコ・ポーロ合同会社の黒坂代表からの紹介により就任しております。

㈱魁力屋の非常勤監査役就任経緯につきましては、みずほ証券㈱からの紹介により就任しております。

監査役としての経験

経験年数としては2016年8月に就任して以来、5年を超え、6年目となります。

経験業務につきましては、監査役監査業務の立ち上げから始まり、監査役会設置会社での監査役監査の運用実績を積み上げてきております。また、非常勤の社外監査役としても取締役会等に出席の上、必要に応じて適宜意見具申することで、取締役の職務執行状況および取締役会の意思決定について、監督しております。

今までのキャリアパスと監査役業務との関係性

これまでのキャリアでは、証券会社の公開引受・資本市場部門に1990年8月から2001年10月までの約11年間と2007年11月から2016年8月までの約9年間の合計で約20年間在籍し、IPO準備先企業および上場会社に対し、新規上場又は一部指定等のステップアップのために必要な監査役監査業務指導経験を通じ、監査役監査業務知識はある程度持ち合わせておりました。

また、2001年10月から2007年10月までの6年間、アシックス商事㈱(現在はアシックス100%子会社)において、経理、人事、総務、IR等管理本部のすべての部門での業務を経験し、併せて東証2部上場推進者として子会社上場も実現し、これらの実務経験が現在の監査役業務に活かせていると思料しております。

初めて監査役に就任した時に取り組んだこと

事業内容の理解を深めるため、各部門に業務ヒアリングを実施し、全体的な事業活動の把握に努めました。
また、業務ヒアリングと並行して、監査役監査業務の立ち上げ作業も開始しました。


具体的には監査ツールである監査方針・監査計画書、監査計画実績管理表、監査調書ひな型、監査チェックリストひな型、監査役協議会規程、監査役監査規程(=監査役監査基準)、代表取締役との意見交換会マニュアル、監査役報酬内規(各監査役報酬額の算定ルール)、月次監査報告書ひな型、年間監査報告書(各監査役個人名分および監査役協議会連名分)、取締役等との意見交換会メモひな型、監査役協議会議事録ひな型、監査役報酬協議書、特定監査役選定書、常勤監査役選定書等の作りこみを実施しております。

監査のうえで心掛けていること

① 取締役会の意思決定および取締役の職務執行状況が法令・定款へ違反していないかどうかです。これは年間の監査報告書に監査結果として記載する項目で最も大切な監査業務と思料しています。
② 監査に対するアレルギー反応を回避するため被監査部門や取締役へは低姿勢で臨み、上から目線で監査しないこと。かつ、現場を尊重すること。
これにより現場は真実を語り、事実調査がしやすくなると思料しています。
③ 取締役会の実効性を高めること。
これにより、取締役会は単なる決裁の場となることを防ぎ、経営判断の原則に準拠したプロセス重視と役員相互に監督義務を果たした意思決定機関へ移行できると思料しています。実効性を高めるため、自らを含め、取締役および監査役に積極的に発言するよう促しております。

どんな監査役を目指したいか

代表取締役をはじめ、取締役や社外の役員から信頼される監査役を目指しています。

企業は人で成り立っており、会社内での信頼関係が非常に重要だと考えています。監査業務を実施する上で、時には人に厳しく指摘をする可能性があるため、監査役に就任して以降、自分に最も厳しくあり続けることを意識し、監査を低姿勢で臨むことで、信頼関係を醸成するよう努力しています。

監査役という仕事に初めて就かれた方へのアドバイス

他社の監査役との交流を深め、監査知識習得のためにマルコ・ポーロ合同会社が主催するベンチャー監査役の会への参加、日本監査役協会への入会等をお勧めします。
また、就任した企業の事業内容、事業リスクや経営課題等のポイントを早めに把握するということも重要かと思料します。
さらに、取締役会は、社長をはじめ常勤の取締役がいわば常勤監査役・監査等委員等社外要件のある役員に対して、1か月の業務執行報告や決議事項を説明し、理解を得る場であることを認識し、自分が理解できない事項は、その場で常に質問し、回答を得る癖をつけることが重要かと思料します。